ハードコンタクトの適性(向き不向き)
ハードコンタクトは向く向かないでかなりの個人差があります。誰でも同じように快適に使えるものではありません。統計的な数字があるわけではないのでアバウトにはなりますが、5人いれば1人は異物感もほとんど感じずレンズが入ったのさえ気がつかない、1人は異物感はあるけれどこれなら慣れるという人、逆に1人は入れた瞬間もう痛くて目が開けられな人、1人は痛くはないけれど5分10分とたつとだんだん異物感が強くなっていきとても20分も入れられなくなる人、そして1人は異物感がけっこうあるけれどなんとかがんばれば使っていける感じという人です。
つまり
20%は異物感さえ感じないくらい快適な人
20%は異物感はあるけれど時間とともに感じなくなり大丈夫になる人。
20%は異物感はあり続けるけどこのくらいなら我慢して使えそうな人
20%は異物感がありはじめは我慢して入れているけれど30分も耐えられない人
20%は異物感が強くて痛み感じて目があけられないくすぐ外したい人
こんな感じです。
つまり5人いれば後者の2人はハードコンタクトは使わないほうがいいでしょう。ハードは目に入れて時間の経過とともに装用感が楽になっていくなら使える可能性が高いいのです。逆に時間の経過とともに異物感や痛みが強くなるなら使えない可能性が非常に高いと言えます。
昔になりますがコンタクトレンズといえばハードコンタクトとスフトコンタクトしかなかった頃、ハードが使えるかどうかテストするのにハードを入れて眼科の待合室で30分くらい待たされました。この30分に耐えられる人はハードOKで耐えられない人はソフトコンタクトをすすめられるか、メガネにするように指導されていました。
【適性はどうやって知るか】
ハードコンタクトに自分に向くかどうかは、一番簡単なのは眼科でトライアルレンズ(テストレンズのこと)を入れてもらうことです。入れてもらって10分から20分くらい慣らしてみてください。この間にはじめあった異物感が徐々になくなっていって楽になるようであれば大丈夫です。
逆に時間の経過とともに異物感が強くなったり痛くなるようならハードコンタクトは向かない可能性があります。このテストは簡単ですがとっても大切です。異物感が強くなっていく人はどんなに頑張ってもハードコンタクトにはなれません。
眼科やコンタクトレンズ屋さんで「使っていくうちに慣れますよ」といわれることもあるかもしれませんが、初めのテストレンズをつけてしばらく置いても慣れる感じがしなかったら絶対頑張ってやっても慣れない可能性が大きいでしょう。
別に異物感がなくならないからと言って悲観する必要はありません。目の黒目である角膜が敏感なのです。これは目にキズがついたりした時でもすぐわかるのでいいことなのです。角膜は人のほかの組織より知覚という「痛いかゆい」と感じる神経が200倍~1000倍くらい敏感だといあわれています。この知覚は人によってかなり個人差があるのでハードコンタクトを入れた時このような差が出るのです。
残念ながらハードコンタクトがなれそうもなかったら迷うわず使い捨てのソフトコンタクトにすればいいのです。ソフトコンタクトである使い捨てコンタクトが痛かったり異物感が強くて慣れないということはほとんでないはずです。
ハードコンタクトの適性で思い出しました。実は適性は瞳の問題ではなく、環境や思い入れから出てくるのではないかということです。
実はハードコンタクトを初めに使えるかどうかテストすると
男女で明確な違いがあります。男性の4割はほぼダメです。また使い始めても2割~3割はリタイアします。これに対して女性の7割は頑張ります。またリタイアも非常に少ないですね。
度数でも明確な違いが出ます。裸眼で視力が0.3以上ある人はあまりうまくいきません。逆に目が悪くて0.1以下の人はかなりの割合で使い切ります。どうも度が強かったり、乱視が強くてソフトレンズや使い捨てコンタクトでは矯正できなくてハードコンタクトしかないという人は慣らしてしまうようです。
女性はメガネをコンタクトに変えれば美しくなれるとうい思いが強いのですね。目の悪い人はメガネの見え方や厚いレンズの不快感を肌で感じているのでハードレンズの鮮明で自然な見え方に惹かれて何とか使いこなそうとするのです。
この目的意識が最大の適性につながるような気がします。